Rottenn Tomatos評価
iMDb評価
Filmarks評価
運営評価
レビュー
1. 本作の魅力:注目ポイント
- 新章の始まり
シリーズ全6作の累計世界興行収入が9400億円以上を突破する、驚異的な記録を打ち立てている名作の新たな章です。 - 原点回帰のサスペンス
恐竜の姿をあえて見せない演出が、初期作品のような純粋な恐怖を呼び覚まします。 - 新たな主人公と物語
スカーレット・ヨハンソンを主演に迎え、キャストを一新。
これまでのシリーズとは独立した、新たな物語が展開されます。
2. こんな人におすすめ
おすすめ
- 『ジュラシック・パーク』シリーズのファン。
スピルバーグ監督へのリスペクトに満ちた演出が多く、懐かしさと新しさを同時に味わえるでしょう。 - モンスターパニック映画好きの方。
圧倒的なスケールで描かれる恐竜たちの脅威は、このジャンルが好きな方の期待を裏切りません。 - ご家族で楽しめる作品が好きな方。
スペクタクルな映像美と冒険要素で、幅広い世代が一緒に楽しめる娯楽作品です。
(アメリカでは「PG13=13歳以下は保護者同伴」指定ですが、日本での制限はありません)
注意点
- 過去作との繋がりを期待する方。
本作は独立した物語であり、前作までのキャラクターは基本的に登場しません。 - 予測可能な展開。
ジャンル定番の展開も多く、サプライズを求める観客には物足りなさを感じる可能性があります。 - 捕食シーンなどが苦手な方。
リアルな捕食シーンや緊迫感のある描写が含まれています。
3. 物語とテーマ
あらすじと概要
前作から5年後、恐竜たちは環境に適応できず、赤道付近の限られた地域にのみ生息。
元特殊工作員のゾーラ(スカーレット・ヨハンソン)は、心臓病の特効薬開発に不可欠なDNAを採取するため、チームを集め危険な島へと向かう。
テーマと構造
科学倫理、命の価値、生命倫理を描くのは従来通りです。
物語は、陸・海・空の3つのエリアで、それぞれ異なる巨大恐竜からDNAを採取するというクエスト形式で進行し、観客を飽きさせない構造になっています。
4. 映像・音響表現と演出
ギャレス・エドワーズ監督は、巨大な恐竜と人間の対比を巧みに使い、圧倒的なスケール感と絶望感を巧みに表現しています。
特に、霧や雨などの自然現象を効果的に利用してサスペンスを高めており、川でのアクションシークエンスは見事な仕上がりとなっています。
音響はジョン・ウィリアムズのオリジナルテーマを、随所でうまく引用しています。
VFXにおいては、CGに加えて、アニマトロニクス(実物大の模型)を効果的に使用することで、恐竜たちの皮膚の質感や筋肉の動きが、かつてないほどのリアリティを生み出しています。
5. 製作エピソード
本作の企画は、前作『新たなる支配者』の公開直後に、エグゼクティブ・プロデューサーのスティーブン・スピルバーグがデヴィッド・コープに脚本執筆を依頼したことから始まりました。
コープはマイケル・クライトンの原作小説を読み直し、映画版「ジュラシック・パーク」でカットされた筏のシーンなど、未映像化の要素を取り入れた独創的な脚本を完成させました。
プロデューサーのフランク・マーシャルは、シリーズを新たな方向へ導くため、新進気鋭の監督を探し、紆余曲折を経ることになります。
当初は『ジョン・ウィック』シリーズのデヴィッド・リーチ監督で進んでいましたが、創造性の違いから降板。
(それはいくらなんでも方向性が違う…)
最終的に『GODZILLA ゴジラ』や『ローグ・ワン』で、巨大な存在の恐怖を描くことに定評のあるギャレス・エドワーズに決定しました。
エドワーズは本作について「スピルバーグへのラブレター」と表現し、「ジョーズ、インディ・ジョーンズ、そして初代ジュラシック・パークの畏敬の念を融合させた作品」と語っています。
キャスティングにおいては、スカーレット・ヨハンソンの参加が話題となりました。
彼女は特殊工作員という新しいタイプのヒロイン像を演じることで、シリーズに新たな魅力を加えています。
彼女は以前からシリーズのファンであったと公言しており、今回の主演決定に際し「20年以上夢見てきた役。この世界の一部になれることに興奮している」とコメントを発表しました。
撮影においては、監督ギャレス・エドワーズは、ロケ地にタイやマルタ、英国を選び自然回帰のコンセプトを徹底。
実際の自然環境を最大限活用し、恐竜との対峙シーンでは俳優たちの緊張感ある演技を引き出すため、実物大のアニマトロニクスも併用されました。
6. 国内外の評価
海外メディア評価
全世界興収は8.4億ドルを突破し、2025年公開作品では現在第4位の成績を収めています。
一方で評価は賛否が分かれ、Rotten Tomatoesの批評家スコアは51%(観客スコアは71%)と低評価。
The Hollywood Reporterは、シリーズの集大成として恐竜の迫力と壮大な世界観を評価する一方で、ストーリーに一部不満があったことを指摘しています。
また、BBC Newsは、映像のクオリティを高く評価しつつも、物語の構成に課題があると評価しています。
roger ebert.comは、「あの巨大な足跡は、以前ほど迫力がない」として、星二つとしています。
日本国内評価
日本では、2025年8月8日の公開から、わずか10日間で興行収入30億円を突破する大ヒットを記録しました。
これは2025年公開の洋画作品としては最速の記録です。
(「鬼滅の刃」に劇場を占拠されていることを考えるとかなりの健闘と言えます)
観客の評価は概ね高く、特にシリーズのファンからは「原点回帰」を喜ぶ声が多く聞かれます。
しかし、一部の批評家からは、物語の深みのなさやキャラクター描写の薄さを指摘する声も上がっています。
7.レビューと関連作品
レビュー
『ジュラシック・ワールド 復活の大地』は、シリーズとしては7作目。
リブート作品とはいえ、過去作の延長という設定なので、恐竜と人間が共存する世界が舞台。
その大枠内において、いまさら恐竜ランドも無理、恐竜vs人間の全面戦争も無理(個人vs恐竜は散々描いており、恐竜の圧勝ですが、人類vs恐竜となると人類の圧勝は決まっているでしょうから)。
その中で、DNA採取という目的をメインにしての、アドベンチャー仕立てにしたのは苦肉の策といえます。
さらに、女性を主人公にキャラを配し、動機の違う二組のチームを描くことで物語の幅を広げると同時に、展開が単調になるのを防ごうと、工夫の跡もみられます。
その結果、(何よりVFXの進化もあって)目線を極力ヒトに近づけることで、恐竜のリアルさを上手く表現できており、原点に回帰したスリルを楽しめる作品となっています。
ここらはVFXメインでやや大味だった過去作への反省もあるでしょうし、演出力のあるギャレス・エドワーズ監督のサスペンス的な演出の上手さも活かせています。
それだけに、ラストの〝恐竜〟には、やや興冷めの感を拭えません。
(こうなると何でもありになり、ゴジラと戦うことになりかねない!?)
登場人物を増やしたばかりに、前半は冗長な部分もあったりと難点もありますが、大画面で十分に楽しめるアドベンチャー作品に仕上がっています。
次作はどういう展開になるのか、楽しみです。
関連作品レコメンド
同ジャンル/テーマ
- 『ジュラシック・パーク』(1993)
シリーズの原点であり、本作が最も強く影響を受けた作品。
CG技術の革新だけでなく、生命倫理を問う物語の普遍性を再確認できます。 - 『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)
巨大生物との対峙を描いた点で共通しており、本作と同様にミッション型のプロット構造を採用しています。
同監督作
- 『GODZILLA ゴジラ』(2014)
巨大生物のスケール感と、それに対する人々の無力さを描く演出に共通点が見られます。
🔗 参考文献・リンク
映画『ジュラシック・ワールド/復活の大地』公式サイト
Wikipedia、Rotten Tomatoes、IMDb
roger ebert.com
Deadline
更新情報
2025年8月26日: 初回投稿。。、、
普通に面白かったです。
人間の愚かさが伝わりますね
恐竜を楽しみたい人には物足りないかも。
スカーレット-ヨハンソンは何を演じてもカッコいい!