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レビュー
1. 作品概要と魅力
📝 あらすじ
1868年の戊辰戦争のさなか、新発田藩では新政府軍への寝返りを画策するが、城には旧幕府派の奥羽越列藩同盟軍が滞在していた。
藩の命令により11人の罪人が決死隊として砦を守る任に就く姿を描く。
💎 本作の魅力
- 60年越しの映画化
脚本家・笠原和夫が1964年に執筆した幻のプロットを、白石和彌監督が60年の時を経て映画化。 - 圧倒的な戦闘アクション
罪人たちが藩の命令により砦を守る壮絶な戦いに身を投じる姿を、火薬と殺陣で臨場感たっぷりに描きます。 - 豪華実力派キャスト
山田孝之と仲野太賀のW主演に加え、阿部サダヲ、玉木宏、尾上右近、鞘師里保ら異色の布陣が集結しています。
2. おすすめ視聴ポイント
✅ こんな人におすすめ
- 骨太な時代劇アクションが好きな方
東映伝統の集団抗争時代劇の系譜を継ぐ、迫力満点のチャンバラシーンが堪能できます。 - 社会派メッセージ性を感じたい方
権力に翻弄される弱者の姿を通じて、反権力のテーマが込められた骨太なドラマが展開されます。 - 白石和彌監督作品のファン
「孤狼の血」シリーズに続く、監督の真骨頂とも言えるバイオレンス描写と人間ドラマが凝縮された一作です。
⚠️ 注意点
- 残酷描写が多い
PG12指定ながら、首や指が飛ぶなどの暴力表現が多いため、苦手な方は注意が必要です。 - 上映時間が長め
155分という長尺のため、集中力を要する作品となっています。 - 歴史的背景の知識
戊辰戦争や新発田藩の背景を知っていると、物語がより理解しやすくなります。
3. 視聴方法
📺 配信サービス対応表
見放題配信
- Netflix(2025年3月1日より独占見放題配信中)
レンタル配信
- Amazon Prime Video(レンタル)
- U-NEXT(399ポイント)
- DMM TV(550ポイント)
- TELASA(レンタル)
- Rakuten TV(レンタル)
- Lemino(レンタル)
※配信情報は2025年10月23日時点のものです。最新情報は各サービスで確認してください。
4. 製作エピソード
脚本家である故・笠原和夫は、「日本侠客伝」シリーズや「仁義なき戦い」シリーズといった東映の看板作品を数多く手がけた巨匠です。
その彼が、1964年に執筆した「十一人の賊軍」のプロット・脚本は、当時の東映京都撮影所所長である岡田茂の意にそぐわずに却下され、企画は打ち切りとなりました。
激怒した笠原によって350枚もの脚本は破り捨てられてしまい、プロットだけが残されることになります。
このプロットを知った白石監督は、自身で紀伊宗之プロデューサーに企画を持ちかけ映画化が実現しました。
白石監督は「僕が観ていた時代劇は小林正樹監督や黒澤明監督の映画なのですが、時代劇の中でもやっぱり大勢で戦う集団抗争時代劇が好きでした。時代劇を撮るうえでの僕にとってのロマンみたいなところがあって」と語っています。
撮影は約4ヶ月間に及び、そのスケールの大きさゆえに困難の連続であったと監督は語っています 。
特に、戊辰戦争の激戦を再現するため、大規模なオープンセットが組まれ、多数のエキストラが動員されました。
監督のコメントによれば、一つのシーンで14台から15台のカメラを同時に回すこともあったとのことです。
また、撮影はリアリティの追求にこだわって行われました。
特に殺陣(たて)は、従来の時代劇のような様式美を排し、泥臭く必死な「生身の戦い」として描写されています。
主演の山田孝之はインタビューで、「剣術の達人ではなく、生きるために必死な人間の動きを意識した」と語っています。
白石監督は「『昭和の劇』で笠原さんのインタビューを読み、プロットを手にしてから、あっという間に時間が経ちました。笠原さんの名に恥じぬようにと、今この映画を世に送り出す意義を考え、重圧に潰されそうになりながらも泥だらけになって撮影しました」と振りっています。
5. 国内外の評価
🌎 海外メディア評価
本作は第37回東京国際映画祭のオープニング作品として選出され、国際的な注目を集めましたが、海外での公開は限定的となっています。
📊 評価スコア比較
| サイト | スコア | 備考 |
|---|---|---|
| Filmarks | 3.7/5.0 | レビュー数約12,000件 |
| 映画.com | 3.6/5.0 | レビュー数約450件 |
| IMDb | 6.2/10 | ユーザー評価6.4/10 |
| Rotten Tomatoes | N/A | 評価数不足 |
| Metacritic | N/A | 評価数不足 |
※評価データ取得日:2025年10月23日
🇯🇵 日本国内評価
初日から3日間で観客動員7万9000人、興行収入1億500万円を記録し、初登場4位にランクインしたものの、製作費約10億円超の大作としては期待を下回る結果となりました。
日本の映画批評では、東映集団時代劇の復活として評価する声がある一方で、上映時間の長さやキャラクター描写の浅さを指摘する意見もあります。
観客からは「迫力ある戦闘シーン」「仲野太賀の殺陣がカッコいい」「阿部サダヲの演技が圧巻」といった肯定的な評価と、「長すぎる」「キャラクターに感情移入しづらい」といった批判的な意見が混在しています。
6. 総合レビューと関連作品
💯 総評
駆け引きで死地に赴き、命がけの泥まみれの闘いに巻き込まれると言うあたりは、「七人の侍」を彷彿とさせ期待が盛り上がります。
しかし、似ているのはそこまでで、合間のエピソードには無駄が多く、155分の必要性が感じられません。
傑作「孤狼の血」のイメージが強い白石監督も、時代劇やアクション主体の映画はこれが初めてで、そのためか肝心の戦闘シーンにキレはなく凡庸な演出になっています。
これでキャラがしっかり描かれていれば、〝散り際の美学〟でドラマも盛り上がったのでしょうが、キャラも薄く、意欲だけが空回りした冗長な作品になっています。
映画史的には、1960年代に確立された東映の集団抗争時代劇というジャンルを、アニメや若者向け映画主体の現在に蘇らせた試みとして重要な価値があります。
🍿 関連作品レコメンド
同ジャンル作品
- 『十三人の刺客』(2010)
工藤栄一監督による東映集団抗争時代劇で、圧倒的な敵に立ち向かう少数精鋭の死闘を描きます。 - 『七人の侍』(1954)
黒澤明監督の不朽の名作。
農民を守るために集まった侍たちの戦いは、本作の罪人たちとは異なる高潔さを持つが、集団戦の緊張感は共通する。 - 『仁義なき戦い』(1973)
笠原和夫脚本による東映ヤクザ映画の傑作。
権力闘争に翻弄される者たちの姿を描き、笠原氏の反骨精神が色濃く反映されています。 - 『十一人の侍』(1967)
工藤栄一監督による東映時代劇。
11人という人数設定と集団戦の描き方で本作との共通点が多いです。
同監督作品
- 『孤狼の血』(2018)
白石監督が東映ヤクザ映画を現代に蘇らせた代表作で、暴力描写とダークな人間ドラマが特徴です。 - 『碁盤斬り』(2024)
白石監督初の本格時代劇。
草彅剛主演で、本作とは異なる静謐な緊張感を持つ作品となっています。
類似テーマ作品
『イングロリアス・バスターズ』(2009)
クエンティン・タランティーノ監督作。
はぐれ者たちが集まり、大義のために戦う群像劇です。『プライベート・ライアン』(1998)
理不尽な任務に挑む兵士たち。極限状態での生々しい戦闘描写と人間ドラマが共通します。
参考文献・リンク
映画『十一人の賊軍』公式サイト
東映ビデオ公式サイト – 十一人の賊軍特集
映画ナタリー – 製作発表記事
Roger Ebert.com、Metacritic、Rotten Tomatoes、IMDb
MovieWalker Press、MSCREEN ONLINE、Variety、
The Hollywood Reporter、キネマ旬報、
allcinema、映画.com、Wikipedia
更新情報
2025年10月23日: 初回投稿
2025年10月25日: 第2稿投稿



