Rottenn Tomatos評価
68%
iMDb評価
Filmarks評価
運営評価
レビュー
🌟 1. 本作の魅力:注目ポイント
- シュワルツェネッガーの存在感
筋骨隆々の鍛えあげられた肉体は人間兵器そのもの。
丸太を軽々担ぎ、電話ボックスを持ち上げ、敵を紙くずのように投げ飛ばす姿は圧巻。
CGに頼らない生身のアクションは、今見ても迫力満点です。 - テンポの良いアクション
息つく暇もないスピード感と派手なアクションが魅力です。 - シンプルな父娘愛
「娘を救うためなら何でもする」という普遍的テーマを過剰なアクションで表現しています。
👤 2. こんな人におすすめ
✅ おすすめ
- 80年代アクション映画を楽しみたい方。
- アーノルド・シュワルツェネッガーのファン。
- 派手な銃撃戦や爆発シーンが好きな方。
- 理屈抜きに楽しめるエンターテイメントを求める方。
⚠️ 注意点
- リアルな描写や深い人間ドラマを求める方。
- 現代の感覚では暴力描写が過剰に感じられるかもしれません。
(流血シーンは少ないですが…) - 現在の基準では、粗さの目立つ演出や演技があります。
🧠 3. 物語とテーマ
あらすじ
娘を誘拐された元特殊部隊指揮官のジョンは、単身で敵の本拠地に乗り込み、愛娘を救出するための戦いを挑みます。
テーマ
本作の主題は「家族愛」と「勧善懲悪」。
1980年代の冷戦下、個人の正義や父性が強調される時代背景と重なり、主人公の無敵さや娘への愛が物語を牽引します。
現在でも通じる「大切な人のために戦う」という、普遍的なメッセージが込められています。
構造
物語は直線的な救出劇。冒頭で父娘の絆を描き、すぐに事件が発生。
以降はタイムリミットを設けたスピーディな展開で、アクションとサスペンスが連続します。
🎬 4. 演出と技術
映像表現
マーク・L・レスター監督はシュワルツェネッガーの肉体美を最大限に活かした映像作りを心がけています。
また、山荘や敵基地など多彩なロケーションを活かし、広角やクローズアップを駆使したダイナミックな映像が特徴です。
爆発や銃撃、肉弾戦の迫力は実写ならではの臨場感を生み出しています。
音響設計
ジェームズ・ホーナーによるシンセサイザー主体のBGMは緊張感と疾走感を演出。
銃声や爆発音など効果音もリアルで、アクションシーンの迫力を増幅します。
美術・衣装
主人公の戦闘服や、敵兵士たちのミリタリールックは、80年代アクション映画の典型的なスタイルです。
特に、クライマックスで上半身裸に迷彩ペイントを施し、多数の武器を装備したジョンの姿は、ランボーと共に80年代アクションヒーローのアイコンとなりました。
象徴的なシーンの演出
ジョンが敵の島に上陸し、たった一人で大勢の兵士を相手に戦いを挑むシーンは、本作のクライマックス。
銃撃、格闘、爆破とあらゆる手段を駆使して敵をなぎ倒していく様は、まさに「ワンマンアーミー」です。
🌍 5. 海外の視点と製作エピソード
海外メディアの評価
公開当時は「B級アクション」という評価でしたが、エンターテイメント性の高さは認められていました。
Roger Ebertは「シュワルツェネッガーのカリスマ性が映画を支えている」と評しています。
Varietyなども「シュワルツェネッガーのアクションスターとしての魅力を最大限に引き出した」と評価。
The Guardianなども、ストーリーの単純さを指摘しつつ「純粋な娯楽」として肯定的に評しています。
製作エピソード
監督のマーク・L・レスターは、本作を「コミックブックのような映画」と表現し、リアリズムよりも楽しさを追求したと語っています。
撮影は実際の爆発やスタントを多用し、CGに頼らない80年代ならではのリアルな迫力を追求しています。
日本国内の評価
日本では特にテレビ放送時の日本語吹替え版(玄田哲章氏)が人気を誇っています。
海外では純粋なアクション映画として評価される側面が強いですが、日本ではそのセリフの面白さや「ネタ映画」としての側面も強く愛されています。
🔗 6. 関連作品
同ジャンル/テーマ
- 『ランボー/怒りの脱出』(1985)
元特殊部隊員の孤独な戦いという点で共通しますが、かなり重厚なトーンです。 - 『96時間』(2008年)
元工作員の父親が誘拐された娘を救うというプロットは『コマンドー』と共通ですが、より現代的でリアルなアクションとサスペンスが展開されます。
同監督作
- 『『処刑ライダー』(1986年)
『コマンドー』の翌年に手掛けた作品。
復讐をテーマにしたバイオレンス・カーアクションで、独特のカルト的人気を誇ります。
🤔 7. レビュー
『コマンドー』は80年代アクション映画の王道を行く娯楽作品です。
複雑な伏線や難解な設定は一切なく、観客は主人公のの怒りと活躍に感情移入しやすくなっています。
前年の「ターミネーター」で、人間を殲滅する不気味な処刑ロボットを演じたシュワルツェネッガーが、「娘を救うためなら何でもする」という単純明快なキャラを演じたことも大きな成功の一つでしょう。
勧善懲悪がはっきりしており、ストレス解消にぴったりのエンターテイメント作品です。