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映画レビュー
映画の概要と評価
本作は、政治的テーマを内包したサスペンス・スリラーとして注目を集めた作品です。
タイトルが示唆するように、過激なアクションが展開されますが、単なる破壊の物語ではなく、社会的メッセージが投げかけられています。
映像美と撮影技法
映像は、緊張感を高める手持ちカメラと大胆なカット割りが特徴的で、リアルな臨場感を演出しています。
VFXは必要最低限にとどめられ、爆破シーンも実際のスタントと特殊効果を駆使しています。
特にクライマックスのカメラワークは秀逸で、観客を現場に引き込む迫力があります。
編集と演出
編集はタイトで、余分なシーンがなく、104分という短さで観客を最後まで引き込む構成となっています。
特にクライマックスに向かうテンポ感が素晴らしく、緊張感を極限まで高める演出が効果的です。
演技とキャラクター
主演のアリエラ・ベアラーは脚本も共同担当、内面の葛藤を見事に表現しています。
共演者のフォレスト・グッドラックやクリスティーン・フロセスも、リアリティのある演技で作品のリアリズムを支えています。
音楽と美術
ギャビン・ブリビクによる音楽は、環境破壊という重いテーマと若者たちの過激な行動を、緊張感のあるスコアで彩っています。
美術面でもアドリ・シリワットの手腕により、石油関連施設という特殊な舞台設定が説得力を持って作り上げられています。
監督・脚本の視点
ダニエル・ゴールドハーバー監督にとって本作は注目すべき一作となりました。
監督と主演俳優が共同で脚本を執筆したことが、物語の一貫性と説得力に寄与しています。
海外メディア・批評家の評価
アメリカでは公開後に「環境テロ行為を助長する」として、FBIが警告を出すなど、賛否両論を巻き起こしました。
それもあってか海外の映画評価サイトでは賛否が分かれています。
IMDb: 6.9/10、Metacritic: 72/100に対してRotten Tomatoes: 95% という高スコア。
VarietyやThe Guardianは「時代性を反映した作品」と評しつつ、過激なテーマに対する懸念も指摘しています。
映画タイトル
原題は「How to Blow Up a Pipeline」(パイプラインの爆破方法)ですが、邦題が何故か”Pinpline”が消えて「How to Blow Up」になっています。
文字数の関係かも知れませんが、これをカタカナ表記せずに、英語表記のままの作品は珍しいですね。
シリアスな内容ですから、「パイプラインを破壊せよ!」とかいうタイトルよりはいいかもしれませんが。