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夜明けなき城で、決戦の火蓋が切られる!

鬼滅の刃 無限城編 第一章

公開年:2025 年

原題:Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba Infinity Castle

上映時間 155 分

制作国:日本

監督:外崎春雄

声の出演:花江夏樹、鬼頭明里

Rottenn Tomatos評価

98%

iMDb評価

Filmarks評価

運営評価

レビュー

1. 本作の魅力

 

  • 圧巻の映像体験
    ufotableが創り出す、原作の異次元空間を忠実に、かつ芸術的に昇華させた映像美は必見です。

  • 深化する人間ドラマ
    鬼と鬼狩り、それぞれの過去と宿命が交錯し、物語に更なる奥行きと感動をもたらします。

  • シリーズ集大成への序章
    最終決戦の幕開けを告げる本作は、これまでの物語の全てが結実する重要な一作となります。

 

2. おすすめ視聴ポイント

 

✅ こんな人におすすめ

 

  • 「鬼滅の刃」シリーズのファン
    これまでの物語の集大成となる最終決戦の幕開けです。

  • 重厚でエモーショナルな物語を好む方。

  • アニメ界、最高峰クラスの映像美/アニメ演出を堪能したい方

 

⚠️ 注意点

 

  • 本作はシリーズの核心に迫るため、過去作の鑑賞が必須です。

  • 戦闘シーンはこれまで以上に激しく、残酷な描写も含まれます。

  • 第三章完結を意識した構成で、この第一章だけでは全体の結論に到りません。
  •  

3. 物語とテーマ

 

📝 あらすじと概要

 

宿敵・鬼舞辻無惨の根城である「無限城」へ鬼殺隊は召喚されてしまいます。
待ち受けるは、最強の上弦の鬼たち。

炭治郎たちは仲間と分断され、己の過去と因縁に向き合いながら、出口のない異次元の迷宮で死闘を繰り広げることになります。

 

💭 中心テーマ

 

本作は「憎しみと慈悲」「過去の選択と運命」という二重構造を軸に、人間と鬼の対立を描きます。

各キャラクターが背負う過去、守るべきもの、未来への想いが交差し、人間の強さと弱さが浮き彫りになります。

 

4. 製作エピソード

 

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』で歴史的な成功を収めたufotableが、原作のクライマックスである「無限城編」を映像化するために、三部作として制作されることが決定しました。

監督は外崎春雄氏が務め、原作の吾峠呼世晴氏の世界観を忠実に、かつアニメーションならではの表現で構成しています。

 

制作上の大きな特徴としては、無限城の3DCGの刷新が挙げられます。
テレビアニメ版『竈門炭治郎 立志編』で初登場した無限城の3Dモデルは、今回の劇場版のために全面的に作り直されました。

これにより、無限城の複雑かつ変幻自在な構造が、よりダイナミックかつ没入感のある映像として表現されています。

特に、建築に詳しい若手スタッフがモデリングを担当し、その緻密な作業はAutodesk社のメディア「AREA JAPAN」でも紹介されるほどで、キャラクターの動きに追従して背景が変化し続けるという、前代未聞の映像表現を実現しました。

 

(声優)主演の花江夏樹は「台本を読んだだけで鳥肌が立った。炭治郎の覚悟と成長の全てを声に込めたい」と意気込みを語っており、キャスト陣の熱演も作品の質を極限まで高めています。

音楽面では椎名豪・梶浦由記が、壮大かつ叙情的なスコアを構築し、戦闘場面とドラマ部分を上手く繋いでいます。

 

外崎監督はこれまでufotableでアニメーター、演出家として30年を超えるキャリアを持つベテランです。

『テイルズ オブ』シリーズのゲーム内ムービーで緻密な映像作りを追求し、『鬼滅の刃』シリーズでは水の呼吸を葛飾北斎の浮世絵風に、炎の呼吸を幕末の錦絵をモチーフに表現するなど、日本的意匠を取り入れた独自の演出手法を確立しています。

 

5. 国内外の評価

 

🌎 海外メディア評価

 

RogerEbert.comは、「Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba Infinity Castle」を「派手で、熱狂的で、徹底的に面白いアクションアニメであり、視覚的にも感情的にも期待に応える」と評しています。

特に、ufotableのアニメーターチームと外崎春雄監督の緻密な演出が融合した「驚くほど美しい表現」を高く評価しています。

無限城の描写については、「スコット・デリクソンの『ドクター・ストレンジ』のミラーディメンションと、クリストファー・ノーランの『インターステラー』のテッセラクトを彷彿とさせる」と表現し、その視覚的な魅力を強調しています

Rotten Tomatoesでは、批評家スコア、観客スコアともに98%と非常に高く、熱狂的な支持を得ています。

批評家からは「『鬼滅の刃』シリーズ史上最も洗練された表現で大スクリーンを席巻し、このフランチャイズの血なまぐさいクライマックスへの感動的な幕開けである」、「信じられないほどの剣戟とキャラクターに満ち、驚くほど感情的で視覚的にただただ見事だった」といった声が挙がっています

Metacriticでは、メタスコアが70/100点を獲得しており、ユーザーからは「Universal Acclaim」(普遍的な称賛)を得ています。

The Guardianは「素晴らしい作品であり、今後の展開への期待を高める味わい深い一章」と評価されています。

 

🇯🇵 日本国内評価

 

日本国内では、『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』は公開初日から驚異的な記録を樹立。

公開3日間で興行収入55億を記録し、前作『無限列車編』を上回る規模でのスタート。

その後も勢いは衰えず、公開38日間で、興行収入280億、公開73日間で興行収入は350億6433万円を超え、国内歴代興行収入ランキングで2位に浮上しています。。

歴代興行収入ランキング1位の『無限列車編』が打ち立てた407億円という記録を更新するのは間違いないでしょう。

 

ちなみに9月24日時点で、既に世界累計興収約823億円を突破し、日本映画の全世界歴代興収1位を達成しています。

10月時点では世界興行収入が7億5,763万ドル(約1,136億円)に達し、2025年公開作品として世界最高のアニメーション映画となっています。

 

6. 総合レビューと関連作品

 

💯 総評

 

圧倒的な映像の美しさ、アクションシーンの自由自在のアングルの動き(2Dと3D融合の映像表現)、迫力があると同時に多彩な戦闘シーンで、観客を全く飽きさせません。

しかも、基本的に無限城内での闘いがメインになるが、上手く敵味方の過去のドラマを取り入れて緩急があり、そのバランスも上手い。

鬼には鬼に堕ちた事情、人には闘いに身を投じる事情があるわけですが、そこがドラマチックであるために、下手をすると殺伐とした殺し合いの物語になりかねないストーリー展開に、上手くウエットなドラマを取り込み、感動すら与える脚本(原作)は見事としか言いようがありません。

ただし、ドラマ編は展開が読めるだけに若干長く感じるのは残念ですし、(原作があるだけにこれは仕方のないことですが)クローズアップされるキャラが限られているのは、他のキャラのファンからすると残念かもしれません。

まだ闘いとしては序盤であるし、敵味方の戦力も、強力なメンバーが控えてるので次回作も楽しみです。

 

🍿 関連作品レコンド

 

同ジャンル/テーマ作品

  • 『劇場版 呪術廻戦 0』
    同じく週刊少年ジャンプ原作で、ダークファンタジーの要素や仲間との絆、壮絶な戦闘描写といった共通点が多く見られます。

  • 『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』
    主人公が極限状態に追い込まれ、世界の命運を懸けた戦いに挑むという壮大なテーマ性が似ています。

同監督作

  • 『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』
    外崎春雄監督が手掛けた前作であり、猗窩座との因縁が本作に直結しているので、必見の作品です。

🔗 参考文献・リンク

Roger Ebert.com、Metacritic、Rotten Tomatoes、IMDb
MovieWalker Press、MSCREEN ONLINE
allcinema、映画.com、Wikipedia、『鬼滅の刃』公式サイト

🔄 更新情報

2025年10月13日: 初回投稿
2025年10月16日: 第2回回投稿

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