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レビュー
1.本作の魅力:注目ポイント
- 物流業界の最前線。
現代社会の生命線である物流業を舞台にした、緊迫感溢れるサスペンス。 - 塚原監督+野木脚本の人気コンビ。
人気ドラマ「アンナチュラル」「MIU404」の世界線と交差する斬新な試みです。 - 豪華キャストとテーマ性。
満島ひかり、岡田将生らの圧倒的な演技によって、消費者社会の裏側、止められない現代社会の闇を描きます。
2.こんな人におすすめ
✅ おすすめ
- 「アンナチュラル」「MIU404」ファン。
過去作との繋がりを楽しめます。 - 社会派サスペンスやミステリーが好きな方。
- 物流業界の裏側や現代社会の構造に興味がある方。
- 満島ひかりの演技力と岡田将生の魅力を堪能したい方。
⚠️ 注意点
- 爆破シーンが多いため、大きな音や爆発映像が苦手な方は注意が必要です。
- 犯罪や社会問題への問題提起が多く、気軽な娯楽作ではありません。
- シェアード・ユニバース作品のため、過去作を知らないと理解しにくい部分があるかもしれません。
3.物語とテーマ
📝 あらすじと概要
ブラックフライデー前夜、世界規模のショッピングサイトから配送された段ボール箱が爆発。日本中を恐怖に陥れる連続爆破事件へと発展していく。
💭 テーマと構造
本作が描くのは物流の現場と、その裏に隠された過酷な労働や社会課題です。
急増するEコマース、現代社会の効率重視、配達員の葛藤。
複数の視点がテンポよく交差し、事件の謎と人間の絆が重層的に絡みます。
4.映像・音響表現と演出
物流センターという日常的な空間を舞台に、塚原あゆ子監督の卓越した演出により、緊迫感あふれる映像と音響で観る者を引きつけます。
冒頭からベルトコンベアの駆動音や荷物の移動音などが効果的に使われ、物流の現場のリアリティとスピード感を表現。
爆破シーンでは、その衝撃を最大限に伝える迫力ある音響と、緻密なカメラワークが観る者を圧倒します。
また、登場人物の心理描写に合わせた光の演出や、閉鎖的な空間でのカメラアングルが、サスペンスの緊張感を一層高めています。
5.製作エピソード
本作は、TBSドラマ「アンナチュラル」(2018年)と「MIU404」(2020年)の成功を受けて企画された、日本初の本格的シェアードユニバース映画プロジェクト。
企画は2021年初頭に始まり、塚原監督が「宅配荷物が爆発する話は?物流が止まると大変」と野木氏に問いかけたことから着想を得たといいます。
このアイデアを基に、野木氏は現代社会の物流が抱える問題や、消費者の無自覚な購買行動が引き起こす社会の闇を緻密に脚本に落とし込みました。
こうして、塚原監督と脚本の野木が再タッグを組み、両シリーズと同じ世界線で繰り広げられるノンストップサスペンスとして製作されました。
撮影は2022年末から2023年初頭にかけて、群馬県の物流拠点やGメッセ群馬、高崎アリーナなど複数の現場・セットを織り交ぜて36日間で実施。
トラスコ中山のリアルな物流施設を使用するなど、現場感の高さにこだわりました。
作品公開時の「2024年問題」も重なり、現代日本の物流の課題を映し出しています。
主演の満島ひかりと岡田将生は、映画『悪人』(2010年)以来14年ぶりの共演となり、二人の息の合った演技が作品に深みを与えています。
満島ひかりは、物流センター長という重責を背負う役柄について「現代社会の見えない部分を支える人たちの存在を描きたかった」と語っています。
主題歌は、両ドラマシリーズでもタッグを組んだ米津玄師が担当し、「アンナチュラル」「MIU404」の世界と繋がる最強チームが結成されています。
6.国内外の評価
🌎 海外メディア評価
海外では日本の物流システムの精密さと、社会問題を扱ったサスペンスとして評価されています。
特に、グローバル化した現代社会の脆弱性を描いた点で国際的な共感を呼んでいます。
🇯🇵 日本国内評価
公開から約1ヶ月で観客動員数280万人、興行収入40億円を突破。
最終的には興行収入59.6億円、観客動員数417万人を突破する大ヒットとなりました。
これは、オリジナル脚本の実写映画としては異例の成功と言えます。
国内では特に、「アンナチュラル」「MIU404」ファンからの支持が厚く、シェアードユニバースの世界観が高く評価されています。
「目まぐるしいほどの事件の連鎖と重厚な群像描写、現場のリアルさで観る者を圧倒した」
– 映画評論家、吉田伊知郎
海外評価と比較すると、国内での評価がより高い傾向にあり、日本特有の物流システムへの理解度の違いが影響していると考えられます。
7.レビューと関連作品
💯 レビュー
現代社会の物流システムを舞台にした本作は、サスペンス映画として完成度が高いだけでなく、社会問題提起作品としても優れています。
塚原監督と野木脚本による凝った演出と緻密なストーリーテリングは、満島ひかり、岡田将生をはじめとした俳優陣の熱演もあって、観る者を物語の世界に引き込みます。
特に、「アンナチュラル」や「MIU404」との世界線が交差するシェアードユニバースという新しい試みも成功しており、日本映画界に新たな可能性を示した意欲作です。
このコンビの次なるタッグ作品が楽しみです。
🍿 関連作品レコメンド
同ジャンル/テーマ
- 『新幹線大爆破』(1975、2025)
新幹線という鉄道インフラ危機を中心に据えた犯罪サスペンス。 - 『キャプテン・フィリップス』(2013)
海運を舞台にした実話ベースのサスペンス。物流業界の危険性を描く点で共通。
同監督作
- 『アンナチュラル』(2018)
塚原監督と野木脚本家が手掛けた法医学ミステリー。本作と同じ世界観で、死の裏側に隠された真実を解き明かします。 - 『MIU404』(2020)
塚原監督と野木脚本家による刑事ドラマ。
機動捜査隊のバディが、事件の真相を追いながら社会の闇に迫ります。
🔗 参考文献・リンク {#参考文献リンク}
映画『ラストマイル』公式サイト
映画.com 作品情報
IMDb Last Mile (2024)
Filmarks 映画レビュー
MANTANWEB インタビュー記事
🔄 更新情報
2025年7月18日: 初回投稿
正直クロスオーバーしてるテレビドラマは見てなかったのでそこは楽しめなかったけど、映画自体はとても良く練られた脚本で、謎が少しづつ溶けていく快感もあり最後までドキドキしながら楽しめました。惜しむらくは爆発のCGがショボイ事(笑)。ここぞと言う時に素に戻る。