Rottenn Tomatos評価
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レビュー
1. 本作の魅力:注目ポイント
- スタントの世界
ハリウッドの舞台裏を、スタント職人たちのドラマとして描いています。 - 実写スタントの迫力
CGIに頼らない本格的なスタントアクションがメインです。 - 絶妙なコメディバランス
アクションとコメディがミックスされた構成です。
2.こんな人におすすめ
✅ おすすめ
- アクション映画ファン。
実写スタントの迫力と創意工夫に満ちたアクションシーンは必見です。 - 映画業界への興味がある方。
ハリウッドの製作現場をリアルに描いています。 - ライアン・ゴズリングのファン。
彼の新たな魅力であるコメディセンスが存分に発揮されています。
⚠️ 注意点
- 純粋なアクション映画を求める方。
ラブコメ要素が強めのため、硬派なアクションを期待すると違和感を感じるかもしれません。 - 複雑なストーリーを好む方。
プロットはシンプルで、予測しやすい展開です。 - 長時間映画が苦手な方。
126分の上映時間は、テンポの良さで緩和されているものの、やや長めです。
3. 物語とテーマ
📝 あらすじと概要
かつて一流スタントマンだったコルト(ライアン・ゴズリング)は、撮影中の事故で引退。
しかし元恋人ジョディ(エミリー・ブラント)が監督する映画の主演俳優が失踪し、彼女を救うため現場復帰を果たすことになりますが…。
💭 テーマと構造
「裏方の誇り」と「再生」をテーマに、ハリウッド映画制作の舞台裏とスタントマンの生き様を、アクションとラブコメを織り交ぜて描いています。
事故による挫折と復活、過去との和解を、映画というフィルムの世界観で展開します。
4. 映像・音響表現と演出
デヴィッド・リーチ監督は元スタントマンという異色の経歴を持ち、その経験が本作の映像表現に揺るぎない説得力を与えています。
単に派手なシーンを繋げるのではなく、アクションの一つ一つにキャラクターの感情を乗せることを重視しています。
例えば、ギネス世界記録を樹立した8回転半の「キャノンロール」スタントは、単なる見世物ではなく、主人公コルトの復帰への想いと、映画への情熱を象徴する重要なシークエンスとなっています。
また、カーチェイスシーンにおける長回しの撮影技法では、カメラワークは被写体に密着しながらも全体の状況を把握できる絶妙なバランスを保っており、観客が実際にスタントの現場にいるような臨場感を創出しています。
5.製作エピソード
本作の企画は、1980年代のテレビシリーズ「俺たち賞金稼ぎ!!フォール・ガイ」の影響を受けたライアン・ゴズリング自身の発案から始まりました。
ゴズリングは長年スタントマンを主人公とした映画の製作を希望しており、プロデューサーのケリー・マッコーミックとデヴィッド・リーチに相談したことがきっかけとなっています。
監督に就任したリーチは、自身がスタントマン出身であることから、業界の現実を正確に描写することに強いこだわりを見せました。
特に重視したのは、CGIに頼らない実写スタントの撮影です。
劇中で披露される自動車の横転シーンは、実際に8回転半の世界記録を達成しており、この記録はギネスブックにも認定されています。
キャスティングにおいては、ライアン・ゴズリングとエミリー・ブラントの相性が重要視され、二人は撮影前に数か月間のリハーサルを重ね、自然な恋人関係を演出することに成功しています。
ブラント自身もインタビューで、「ゴズリングとの息の合った演技ができた」と語っており、その結果が画面上でも確認できます。
撮影は主にオーストラリアのシドニーで行われ、現地のスタントチームとの国際的な協力体制が構築されました。
特に、シドニー・ハーバー・ブリッジでのアクションシーンは、現地当局との綿密な調整の末に実現したものです。
6.国内外の評価
🌎 海外メディア評価
Rotten Tomatoesでは、批評家スコア82%、観客スコア84%、Metacriticでは、73/100を記録しています。
Hollywood Repoterは「アクションとコメディの完璧なバランス」と評価し、Variety誌も「ライアン・ゴズリングの新境地」として高く評価しました。
興行収入面では、北米で約9,200万ドル、全世界で約1億7,800万ドルを記録。
製作費1億3,000万ドルを上回る成果を収めています。
🇯🇵 日本国内評価
日本国内では、映画批評サイト「映画.com」でユーザースコア3.9/5を獲得。
30〜40代男性層からの支持が高く、「映画愛にあふれた作品」として評価されています。
一方で、一部の批評家からは「予測しやすいストーリー展開」との指摘もあり、海外ほどの高評価には至っていません。
日本での興行収入は約15億円と、ゴズリング主演作としては中程度の成果となりました。
7.レビューと関連作品
💯 レビュー
『フォールガイ』での実写スタントへのこだわりは、CG全盛時代への一石を投じる意味でも価値があります。
ライアン・ゴズリング & エミリー・ブラントのコメディセンスと、デヴィッド・リーチ監督の手腕によって、エンターテインメント作品としての完成度は高く、映画愛とスタントマンへの敬意が込められた作品となっています。
一方で、先読みが出来るストーリー展開、お決まりのキャラ設定のために、この上映時間は長く感じられてしまいますので、ここらは評価が分かれるでしょう。
🍿 関連作品レコメンド
同ジャンル/テーマ
- 『スタントマン』(1983)
映画撮影に巻き込まれた逃亡犯が、スタントマンがわりに映画に取り込まれていく。
スタントメインのアクション作です。 - 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)
1960年代のハリウッドを舞台に、俳優とスタントマンの友情を描いた作品。
映画業界の光と影、そしてスタントマンの存在意義について深く掘り下げています。
同監督作
- 『ブレット・トレイン』(2022)
リーチ監督作で、アクションとユーモアの融合が際立っています。
🔗 参考文献・リンク {#参考文献リンク}
Variety Magazine Official Review
The Hollywood Reporter Feature Article
Rotten Tomatoes Critic and Audience Scores
Box Office Mojo Revenue Data
映画.com ユーザーレビュー
シネマトゥデイ インタビュー記事
更新情報
2025年9月5日: 初回投稿
スタントマンが事件に巻き込まれ、素で命懸けのアクションをせざるを得ないというわかりやすい設定に加え、最近のスタント技術もふんだんに盛り込まれ楽しい作品だった。劇中の架空のSF大作映画もいかにもアリがちな感じで笑える。惜しいのは肝心のストーリーが読めがちでちょっと物足りなかったなぁ。