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関心領域

日常の裏に潜む狂気

公開年:2024 年 ( 製作年:2023 年)

原題:The Zone of Interest

上映時間 105 分

制作国:イギリス、ポーランド

監督:ジョナサン・グレイザー

出演:クリスティアン・フリーデル、サンドラ・ヒュラー

ストーリー:

アウシュヴィッツ強制収容所長ルドルフ家族の「平穏な日常」を描く。

🏆第76回カンヌ国際映画祭 グランプリ(審査員特別賞)
🏆第96回アカデミー賞 国際長編映画賞・音響賞

Rottenn Tomatos評価

93%

iMDb評価

Filmarks評価

運営評価

運営コメント

美しい自然の中でのピクニック、広くて美しい家、プールや温室のある広くて花が咲き乱れる庭、美味しい食事にスイーツ。
しかし、壁一枚隣はアウシュビッツ。

収容所所長家族の日常が淡々と描かれますが、常に不協和音のようなノイズが流れ(焼却炉、銃声、悲鳴)、いたるところに戦争の狂気がのぞきます。

収容所と家庭が隣りと言う構図はデフォルメされた象徴であり、決してナチスだけの異常ではありません。
特に、この家庭にしか関心を示さない(関心領域に固執する)所長夫人の姿には心苦しさを覚えるほどです。

程度の差こそあれ、今この瞬間にも身の回りで起きている事であり、ただ無関心を装い、そちらを見ない私達に対する警鐘ともなっています。

ほのめかしながらも収容所の現実は描かず、美しい画面を作りながらも、ヒトの狂気を炙り出す、という構成はいかにもA24製作作品です。

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Mythos222
Mythos222
1 month ago

人間の残酷さや怖ろしさを感じる作品だが、これは他人事ではなく、大なり小なり、誰もがこうした一面を有するのではないだろうか?と考えさせられた。

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